どうも!なっつんです!
竹宮ゆゆこ先生の小説
『あしたはひとりにしてくれ』
を読んでみました!
私は竹宮ゆゆこ先生の大ファンなので、長編小説が出るたびに買っています。
今回は『あしたはひとりにしてくれ』のタイトルの意味を、考えてみたいと思います!
私の感想と見どころも書きたいと思います!
それではいってみよう!
あらすじ
高校生の月岡瑛人(つきおかえいと)は、進学校に通っている優等生で、家族思い。
絵に描いたようないい人です。
しかし「家族」とは血がつながっていないのです。とある事情で、家族の仲間入りをした瑛人。そんな主人公は、温かい家族の中で「孤独」を感じていた。
無理もないです。血の繋がっていない家族の中にいて、自分だけはみんなと違うと思っても仕方がない。そんな瑛人は、
ある秘密を持っている。それは…
夜な夜な家を飛び出して、
ぬいぐるみのクマを殺すこと。
誰もみていない空き地で、鬱憤をはらすことで、気を紛らわせていた…。ズタズタにしたぬいぐるみのクマをビニール袋に入れ、地面に埋めて帰る…という日々を繰り返していた。
ある日、そのクマが埋まっている場所に、半死状態の美少女が埋まっていた!!!
その美少女”アイス”を担いで家に帰る…
というところから話は始まっています。
さすが竹宮ゆゆこ。
普通のラブコメはなかなか書きませんね!
いや、これがいい!
タイトルの意味を考察!
『あしたはひとりにしてくれ』というタイトルですが、そのタイトルの意味を私なりに考えてみました。
「ひとりにしてくれ」ということは、「今は一人じゃない」
主人公の瑛人は常に「孤独」を感じている少年でした。
温かい家庭、良い友達がいる中で、
これは見せかけの温かさだ
と感じていたのではないかと思っています。
そんな中、アイスとの出会いをキッカケに、クマを殺していることが家族にバレ、家族やアイスと全力でぶつかる事で、瑛人には「何か」が見つかったのではないでしょうか。
この小説の最後では、アイスから「じゃあね。明日」と会う約束をします。また、居候の高野橋さんに対して「高野橋さん!今日はなにして遊ぶ!?」と自分から声をかけます。
「自分から声をかけます」と書いたのは、いつもは高野橋さんから遊ぼう!と声をかけられるので、このような書き方になりました。
この高野橋さんは、めちゃくちゃ重要な人物ですので、ぜひ小説を読んでみてください。
「ひとりにしてくれ」と言えるのは、「今は、ひとりじゃないから」だと思います。
自分は「孤独」じゃなかった!もしくは、「孤独」だと感じなくなった!
「今日くらい一人にさせてくれよ〜」って言えるのは、ひとりになりたい時間を作りたくなるほど、誰かがいてくれているという証拠。
そんな風に、私は思いました。
これは高野橋さんのセリフ?
「あしたはひとりにしてくれ」というセリフは、本当は高野橋さんのセリフなんじゃないかなとも思ってます。
高野橋さんは瑛人が帰ってくるたびに「遊ぼうぜー!」と毎日声をかけていました。瑛人はめんどくさそうに、いつも相手にしていませんでした。
そんな瑛人が「高野橋さん!遊ぼう!」と毎日来たら、「またかよ!今日くらいひとりにしてくれよ!!!」というのではないかなと思いました。
話の終わりからすると、瑛人は毎日毎日、勉強の合間をぬって、高野橋さんに「遊ぼう!」と声をかけているような、そんな続きを感じることができました。
読んでみた感想
この記事のタイトルに
「ラブコメではない!?」と書きました。
これは『とらドラ!』や『ゴールデンタイム』などの王道ラブコメENDではなかったので、そんな風に書きました。
『知らない映画のサントラを聴く』や『おまえのすべてが燃え上がる』でも、お互いが恋に落ちてハッピーエンド!という終わり方ではなかったので、これが竹宮ゆゆこの書く、ライトノベルではない長編小説の形なのかなと思いました。
「とらドラ!」や「ゴールデンタイム」のような、竹宮ゆゆこが読みたい!という人は、長編小説の中からなら『応えろ生きてる星』がオススメですよ!
おわりに
『あしたはひとりにしてくれ』の感想と考察を書いてみました。
他の竹宮ゆゆこ作品には、どんなのがあるの?と思った方は、こちらの記事で紹介しています。
>>【竹宮ゆゆこ】の【オススメ小説】3冊|「とらドラ!」だけじゃない!
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました!