「また何度だって、俺は星を投げる女の子に会いたい」|『応えろ生きてる星』
アニメ『とらドラ!』から早10年以上。
数々の人を感動させ、数々の人の人生を狂わせた……(笑)普及の名作ですよね。
そんな『とらドラ!』の作者である、竹宮ゆゆこ先生。
ライトノベルだけではなく、長編小説も書かれています。
「『とらドラ!』のあの感動を、
もう一度体験したい!!!」
という人は、たくさんいるのではないでしょうか?
今回はそんな人へ向けて、
竹宮ゆゆこ先生の長編小説
『応えろ生きてる星』
を紹介したいと思います!
かく言う私も竹宮ゆゆこ先生の大ファンで、
長編小説は全部読みました!
竹宮ゆゆこ先生の作品の中でも、特におすすめです!
映画化された『砕け散るところを見せてあげる』もすごく面白いのですが、個人的には『応えろ生きてる星』が圧倒的1位です!
詳しくはネタバレになってしまうので書けませんが、個人的には
『とらドラ!』のあの感動をもう1度体験できる作品
だと思っています。
(久々に読み返しましたが、2回目以降でも本当によかった……)
そんな感動をもう1度味わえる『応えろ生きてる星』の見どころを、できる限り伝えたいと思います!
それではいってみよう!
あらすじ
結婚直前の会社員・廉次の前に現れた女は、突然のキスと、謎の言葉を残して消える。直後に、婚約者に目の前で別の男と駆け落ちをされた廉次は謎の女と再会。婚約者の行方をある手段で探し出そうとする。
『応えろ生きてる星』|背表紙より
本の裏で紹介されているあらすじは、こんな感じです。
さすが竹宮ゆゆこ。
設定がめちゃめちゃ尖ってます。
竹宮ゆゆこ先生の小説の主人公は、男だったり女だったりしますが、『応えろ生きてる星』では男性の主人公です。名前は廉次(れんじ)君。
設定としてはあらすじの通り社会人編。
内容もちょっと大人向けかなと思います。
あらすじの、
「主人公は謎の女にいきなりキスされて、その後婚約者に目の前で他の男に駆け落ちされて、謎の女と再会」
ってところだけでやばいですよね。
「話の大事なところ言っちゃってるじゃん!」
「大事なネタバレすんな!」
と思う方もいると思いますが、
ここはまだまだプロローグにすぎません。
本当に面白いのはここからなんです!
だんだん続きが気になってきましたよね!
見どころ①|朔
見どころその1は、
メインヒロインである朔(さく)です。
この女の子……というよりは女性と廉次のやりとりが本作のメイン。
どんな女性なのか……?
というのは、読んでみてのお楽しみです。
ライトノベルと違い、長編小説はたった1冊、254ページしかありません。
そんなたった300ページ弱で、メインヒロインを好きになるとしたら……。
それだけ魅力のある女性なんです、朔は。
(少なくとも私はこのキャラを大好きになりました)
そして朔の魅力がすごく伝わってくる、竹宮ゆゆこ先生の文章力。圧巻です。
見どころ②|伏線がすごい
とにかく伏線がすごいです。
しかも全部回収。
こんなにつじつまが合うストーリを書けるとか天才か! と驚きました。
見どころ③|……感動
もれなく感動します。
本当にストーリーがすごく良くて、本当にすごい(語彙力)。
キャラクター達もそれぞれの過去があって、乗り越えてきたものや逃げてきたものがあって、それでも前に進んでいく。という構図がすごく人間っぽくて、世界観にグッと入り込めました。
見どころ④|比喩
竹宮ゆゆこ先生の作品といえば、比喩です。
『知らない映画のサントラを聴く』では、”回転”ということがよく出てきていましたし、『おまえのすべてが燃え上がる』では”西瓜(すいか)”が例えとして出てきていました。
『応えろ生きてる星』では、タイトルの通り”星”です。
この例えの”星”が、ストーリーとピッタリ重なる。
最後まで読み切ったときに、すべてが繋がる。
あの感動は、読み終わった今でも忘れられません。
もちろんこの比喩も、伏線の一つです。
おわりに
『応えろ生きてる星』は、本当に大好きな作品です。
個人的な感想ですが、
「『とらドラ!』で味わったあの感動が、もう一度味わえた!」
と思えた作品でした。
竹宮ゆゆこ先生の作品には、たくさんの”感動”の種類がありますが、『応えろ生きてる星』の感動は、『とらドラ!』の感動と近かった気がします。
もし自分もお話を書くのなら、こんな感動する作品を書きたい! 迷わずそう言えます。
あなたも、ぜひこの感動を味わってください!
竹宮ゆゆこ先生の新作『心が折れた夜のプレイリスト』も2021年3月27日に発売となっています。もちろん買います! 楽しみにしてます!
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました!